HOME > れいばんサンのひとりごと > 2018年10月28日号
れいばんサンのひとりごと
■ ぼーっと生きづらい世の中に改革を
働き方改革が叫ばれている。確かに、日本の外に出ると日本人の働き過ぎを実感する。

外に出たら実感し、また内に入るとその流れに慣れてしまうのは人間の性か、それとも日本人だからなのか。

ぼーっと生きることを許さない社会で、時間だけを削り余暇を捻出しろという方針には、それこそ大きな構造改革が必要だ。

働き方「改革」とはよく言ったものだ。改革は大切である。だが、実態を伴わない言葉だけの先行は少し危険も有する。

外国からの圧力なのかどうかは不明だが、もう少し市井に目を向けた実行を望みたい。

大きくアメリカの影響を受けた土地で育った青年が、かの国をも少し揶揄しながら踊る曲がヒットした。

再ブレイクと言われてレジェンドがまたひとり生まれたのは、この国の姿を映していて興味深い。

もはや日本は、若い国ではないということだ。

一方で、これまでのレベルとは違う若者が日本の内外を問わず活躍している。

アメリカやヨーロッパは憧れだけの国ではなく、むしろそちら側から日本が称賛されるケースもある程だ。

外から我が国を見ている人たちに、気づかぬ内に文化を提供してきたのだから、そろそろこちらも外から得た方が賢明だ。

外の世界に住む人たちが、いかにのんびりと自分たちを中心に生活しているのかを見た方がいい。

見た上で理解し、その方法をしっかりと開拓しない限りは改革は完成しないし失敗する可能性すらはらんでいる。

史上類を見ない程に災害が多発した。それも、普段ではあまり発生しないところで起きた。それだけに被害も広がった。

詰め込まれた時間に生きる人々が多いなか、老若男女問わずボランティアに出掛ける姿には感服する。

働き方の改革が成された先には、こうした心あるボランティア以外の人々も、進んで時間を融通できるのであろうか?

内も外も無い時代になったからこそ、我々はきょうも野球をしながら、改革の先にある喜びに期待したい。