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殿堂 小池
殿堂 小池
■ 復活の影に女神の存在
殿堂 小池【写真】多くを語らずに選手を見守る小池
空白の時を経てからのレイバンスは、快進撃を続けていた。
次々に現れるスター選手とともに、チームの人気・実力も格段にアップしていき、ついには球団創設時には考えられなかったような試合数をこなすまでに成長していた。
そんな2002年頃の「チーム復活期」を支えてきた1人が、二代目マネージャー小池である。
初代マネージャー・佐々木女史がいかな活動をしたのかは別にして、第一期チームの選手たちの心を支える大きな存在であったのは事実である。それが、突然の引退。選手たちに動揺が走り、そして、空白の時期が始まったのである。


■ 空白の時間を越えて、チームのために
佐々木が去り、そして混乱期を経てチームは復活の時を得たものの、それだけでは現在のような発展はありえなかった。
影となり日向となり、チームやメンバーを支えてきた真の立役者・小池マネージャーの存在は、前任者のそれを大きく上回る存在となっていったのだ。
スコアブックを付けることはなくても、黙ってしっかり試合を観察。写真を撮ることはなくても、黙ってしっかり選手たちの様子を心の印画紙に焼き付けながら、体調の管理を行っていた。
どんな大雨が降ろうとも、誰よりも早く球場入りし、ベンチに溜まる水滴を拭き取るなど献身的な活動に従事した。


殿堂 小池【写真】大雨でもしっかり選手をサポート
■ 時にはマザーテレサのように
殿堂 小池【写真】有名人と一緒でも冷静な小池(右)
献身さだけではない。時には厳しく、選手たちを叱咤した。
不甲斐ない選手はベンチの裏に呼び出して厳しく説教した後に、腕立て伏せ5000回を強いるなどの厳しい面も持ちあわせていた。
「静かなる裏ドン」は、こうしたスパルタ面も時折見せることで、チームの発展を影で操作してきたのである。

いつでも表情を変えずに対応するマネージャー小池が、時折見せる笑顔。その笑顔を引き出すために、選手たちは切磋琢磨し試合で結果を出してきた。言葉は少なくても、その挙動に、選手たちは何かを感じていたのである。

■ 地位や名誉よりも日常的な平穏に
チームに欠かせない存在の小池だが、チームが復活を経て軌道に乗り始めると共に、その姿をあまり見せなくなった。理由のひとつは、副業が忙しいというのもある。しかしそれだけではない。小池は自らを「チームを影で支える存在」と決め、選手たちにスポットが当たり始めてからは、自らの役割をそっと横に起き始めたのである。
球団側は、そんなことを許すわけはない。それでもなお、ベンチに来て選手を直接支えるように懇願したが、なかなかそれが叶うことはなかった。 そこで球団は2010年「姿は見せなくてもその存在感は確固たるもの」として、チーフマネージャーに任命したのである。
さらに2015年冬、チーフマネージャーから「永久名誉チーフマネージャー」に任命。そして2016年2月、6人目の殿堂入りを認めることとなった。
殿堂 小池【写真】1.5代目のふじ丸マネと応援する小池(左)
■ 思い出を今後も続けていくために
殿堂 小池【写真】じっと選手を観察する小池(右)
永久名誉チーフマネージャー就任を受けて記者会見した小池は、こう話した。
「なんやかんや言いつつも、楽しかった・・・です。ありがとうございました☆
皆さん、ケガのないようにプレーしてください。陰ながら応援しております。」

多くを語らず選手やチームを見守ってきた献身的な女史は、球団史上初となる「選手以外の殿堂入り」について、こう語る。

「いま、コンタクト落として慌てています。」

今後の更なる活躍に期待する。